○三宅村事業用自動車乗務員服務規程

平成31年4月1日

訓令第2号

第1章 総則

(目的)

第1条 この規定は、旅客自動車運送事業運輸規則(昭和31年8月運輸省令第44号(以下「規則」という。)第41条の規則に基づき、三宅村乗合自動車及び貸切自動車(以下「事業用自動車」という。)の運転及び服務に関する事項を定め、輸送の安全及び円滑を図ることを目的とする。

(法令等の遵守)

第2条 運行に従事する者(以下「乗務員」という。)は、事業の公共性と職責の重要性を自覚し、事業用自動車の運転に関し、この規定に定めるもののほか、法令、諸規定等を遵守し、公安委員会及び警察官の指示に又は命令に従わなければならない。

(運転計画の遵守)

第3条 乗合自動車は運転基準図及び運行表に定めるところを、貸切自動車は、運行指示書に定めるところをそれぞれ基準として運転しなければならない。ただし、天災その他やむを得ない事由による場合は、この限りではない。

(運転の安全等)

第4条 乗務員は、相互に協力し、輸送の円滑及び運転の安全の確保並びに旅客サービスに努めなければならない。

(知識及び技能の保有)

第5条 乗務員は、事業用自動車を安全に運転するために十分な知識及び技能を保有しなければならない。

(運転業務の就業制限)

第6条 乗務員は、心身の状態により、その知識及び技能を十分に発揮することができないと認められるときは、乗務その他直接運転の安全に関係する職務に従事してはならない。

(乗務員の遵守事項)

第7条 乗務員は、次の各号に定める事項を遵守しなければならない。

(1) 乗務員は、業務の第一線に従事し、その行動は直ちに村の信用並びに名誉を左右するものであるから、常に細心の注意をもって服務すること。

(2) 乗務員は、その指定された事業用自動車の運転を他人に委ねてはならない。ただし、運行管理者から特別の指示があった場合は、この限りではない。

(3) 乗務員は、常にさわやかな気分で勤務できるよう、心身の保健、休養に努めること。

(4) 乗務員は、車両の清掃、保守その他一般愛車心のかん養に心がけること。

(5) 乗務員は、燃料、油脂類の消費節約を図るほか、機械器具及び諸資材の取扱を丁寧にすること。

(6) 乗務員は、乗客に対しては、公平かつ親切丁寧な取扱いをすること。

(7) 乗務員は、安全確保を最優先し、乗客の身体生命の保護をすること。

(8) 乗務員は、命令や指示に従い、独断を避けること。

(9) 乗務員は、運行時刻は正確を期し、乗客の利便を確保すること。

(10) 乗務員は、金銭の取扱いに厳正かつ適正に収受すること。

(禁止事項)

第8条 乗務員は乗務中、次の事項をしてはならない。

(1) 乗務員は、規則第52条に掲げる危険な物品を事業用自動車内に持込むこと。

(2) 乗務中は、必要以外の談話又は放歌、脇見をすること。

(3) 乗務員は、走行中は、みだりに運転操作以外の操作をすること。

(4) 乗務員は、走行中に乗降口の扉を開けること。

(5) 乗務中の飲酒、また、酒気を帯びて乗務すること。

(6) 乗務員は、車内で仮眠等をとること。

(7) 乗務員は、運行時刻前に発車すること。

(8) 乗客が現在するしないにかかわらず、事業用自動車内で喫煙すること。

第2章 勤務

第1節 出勤退出

(出勤退出)

第9条 乗務員は、三宅村旅客自動車運送事業に勤務する職員の勤務時間、休日、休暇等に関する規定に準じ、出勤並びに退出しなければならない。

(休暇及び欠勤、遅刻、早退、身体異常の申出)

第10条 乗務員は、三宅村旅客自動車運送事業に勤務する職員の勤務時間、休日、休暇等に関する規定により休暇及び欠勤、遅刻又は早退のときは、必ず所定の手続きを怠ってはならない。又やむを得ない事由により休暇及び欠勤をするときは、定められた出勤時刻までに連絡しなければならない。又服務中身体に異常が生じた場合には、速やかに運行管理者に申し出て、その指示に従わなければならない。

第2節 乗務準備

(乗務前の勤務基本)

第11条 乗務員の出勤から出庫までの勤務の基本は、次の各号にさだめるとおりとする。

(1) 出勤後直ちに運行管理者に出勤報告を行い、点呼を受け、指示された運行計画及び保安上の指示、注意事項を理解し、又必要事項について報告すること。

(2) 乗務日報に必要事項を記入し、携行すること。

(3) 車両の仕業点検を実施し、点検表に車両の異常の有無を記載し、運行管理者に車両の異常の有無を報告すること。

(4) 方向幕及び行先横版が、正確に掲示されているかどうかを確認すること。

(5) 関係達示及び掲示類の閲覧及び時計の規正を行うこと。

(携行又はとう載品)

第12条 乗務員は、乗務開始にあたっては、前条に定めるほか、次の各号に定める携行品、備付品及びとう載品に留意し常に整備しておかなければならない。

(1) 運転免許証、運転基準図、運行表、名札

(2) 車両検査証及び自動車損害賠償責任保険証

(3) 赤色信号旗及び発煙筒又は信号灯

(4) 消火器、歯止及び予備部品、工具

(5) その他必要な応急機械器具

第3節 乗務

(安全の確保)

第13条 乗務中の安全運転要領については、「第3章運転」による。

2 乗客が事業用自動車内において法令の規定又は公の秩序若しくは善良の風俗に反する行為をするときは、これを制し、又は必要な事項を乗客に指示をする等の措置を講ずることにより、運送の安全を確保し、及び事業用自動車内の秩序を維持するように努めなければならない。

第4節 乗務終了

(帰着報告及び退出までの実施事項)

第14条 乗務員の帰着から退出までの勤務基本は、次の各号に定めるとおりとする。

(1) 乗務員は、乗務を終了し帰着したときは、運行管理者へ帰着の報告とともに運行状況車両及び道路状況等その他必要事項を報告しなければならない。

2 乗務員は、前項により帰着報告を行った後は、次の各号による事項を終了してから退出しなければならない。

(1) 終業車両点検を行って、異常の有無を運行管理者に報告すること。

(2) 事業用自動車の清掃を行うこと。

(3) 乗務日報等に所定事項を記載するとともに、翌日の行路又は勤務状況について指示を受け、これを確認すること。

(4) 関係達示又は掲示事項を確認すること。

第5節 服装、接客心得

(服装等の整斉)

第15条 乗務員は、乗務中は次の各号に留意しなければならない。

(1) 服装は、乗客に不快感を与えないよう、常に清潔、端正を心掛けなければならない。

(2) 村職員としての品位を損ない、又は運転に支障を及ぼす恐れのある服装をしてはならない。

(3) 頭髪、手足の爪は常に手入れを行い、乗客に不快感を与えないこと。

(4) 派手な装飾品を着用してはならない。

(5) 靴は軽快歩行又は運転操作のし易いものを選ぶこと。

(接客心得)

第16条 乗務員は、乗務中は次の各号に留意し、乗客に接するよう努めなければならない。

(1) 乗客に対しては、常に感謝の心をもって接すること。

(2) 正しい姿勢を保ち、やわらかい態度で接すること。

(3) 言葉は、内容、音声ともに明りょうであること。

(4) 質問に対しては、明快に答えること。

(5) 乗客の安全を図り、支障あるときは最善の保護手段を講ずること。

(6) 公序良俗に従い、乗客相互の秩序を維持すること。

(乗車の謝絶)

第17条 乗務員は、次に掲げる者の乗車を断らなければならない。

(1) 車内で法令又は公序良俗に反する行為に関し、制止若しくは指示に従わない者。

(2) 規則第52条に掲げる危険物を携帯している者。

(3) 泥酔している者又は不潔な服装をしている者で、他の乗客に迷惑を及ぼすおそれのある者。

(4) 付添人を伴わない重病者。

(5) 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成10年法律第114号)による一類感染症、二類感染症若しくは指定感染症の患者(これらの患者とみなされる者を含む。)又は新感染症の所見のある者。

第3章 運転

第1節 点呼及び点検等

(点呼)

第18条 乗務員は、乗務しようとする時及び乗務を終了した時、運行管理者が行う点呼を受けなければならない。

(1) アルコール検知器による呼気確認

(2) 運行前点検、終業点検の結果に対する報告及びその確認

(3) 健康状態その他心身の状況の申告

(4) 服装の適否、時刻等の確認

(5) 道路状況その他自動車の運行上の注意

(6) 一般注意事項、諸達示事項及びその他特別な指示事項の伝達

(仕業点検)

第19条 乗務員は、次の各号による仕業点検を行い、安全を確認した上でなければ、車両を運転してはならない。

(1) 仕業点検基準は「別表1」による。

(2) 前号の点検中、不良箇所があった場合は直ちに整備管理者に申出て確認を受け、運行管理者の指示を受けること。

(3) 仕業点検は順序良く、無駄なく、かつ正確に短時間で行えるよう習熟すること。

第2節 運転通則

(運転の基本)

第20条 運転手は、常に運転技術の向上に努め、事業用自動車を良好な状態に保ち、安全かつ経済的な運転をするよう心掛けなければならない。

第4章 事故

(事故の防止)

第21条 乗務員は、常に事故の防止に最善を尽くさなければならない。

2 発車時や扉開閉時等では、指差呼称を確実に実施し、安全確認を行わなければならない。

(健康な生活の維持)

第22条 睡眠不足、過労等心身の不健全な状態は、事故の誘因となるものであるから、日ごろから健康な生活を維持し、心身ともに最良の状態で勤務するよう心掛けなければならない。

2 事業の公共性と職責の重要性を自覚し、飲酒習慣等の改善に心がけなければならず、飲酒する場合であっては、飲酒量等に留意し、酒気を帯びて出勤することのないようにしなければならない。

(事故の処理)

第23条 事故が発生したときは、直ちに停車し、その旨を乗客に知らせるとともに、乗客の生命の保護並びに相手方のあるときはその救護の措置を他の処置に優先して行い、車両の安全及び道路における危険防止並びに現場保存を迅速かつ冷静にとらなけれなばならない。また、運輸規則第十八条又は第十九条の各号に掲げる事項を実施しなければならない。この場合において、旅客の生命を保護するための処置は、他の処置に先んじてしなければならない。

2 前項の措置を講じた後、警察官及び運行管理者に急報しなければならない。

3 当該事故の状況を正確に把握するとともに、不必要なことをみだりに口外してはならない。

4 事故の応急措置を終了したときは、運行管理者の指示に従い、乗客の輸送を継続し、又はその便を図るとともにその旨を乗客に告げなければならない。

(目撃者の証明)

第24条 事故が発生したときは、乗客又は目撃者から適宜の方法により迅速に事実の証明を願い、かつ、その乗客又は目撃者の住所、氏名、電話番号その他必要な事項を正確に把握しておかなければならない。

(事故の報告)

第25条 事故発生時の状況は、次の事項を正確に把握し、これを課長又は担当課長に報告しなければならない。

(1) 発生時刻、場所、運行方向及び車両番号

(2) 関係者の住所、氏名、電話番号、年齢、性別並びに相手方が車両の場合は車種及び車両番号

(3) 発生時の乗客数

(4) 相手方の状況

(5) 被害者の救護措置及び車両の措置

(6) 目撃者の証言とその住所、氏名、電話番号

(7) その他参考となるべき事項

2 車両又は付属品のき損紛失等を確認した場合は、直ちに運行管理者に報告しなければならない。

(公務外の事故等の報告)

第25条の2 公務外において、事故等(交通違反を含む)があった場合は遅滞なく課長又は担当課長に報告しなければならない。

(車内における旅客発病等時の処置)

第26条 車内において、旅客が発病又は負傷した場合は、乗務員はその症状に応じて急を要するときは、速やかに最寄りの医療機関に収容或いは救急通報するとともに、当該営業所に連絡して、その指示を受けなければならない。

第4章 車内点検等

(車内点検の実施)

第27条 終点及び入庫時には、乗客や遺失物等の有無について、車内最後部まで確実に点検しなければならない。なお、車内点検の結果、乗客や遺失物等を発見したときは、速やかに運行管理者へ報告しなければならない。

(遺失物の取扱い)

第27条の2 車内に遺失物を発見したときは、これを係員に提出するとともに、次の事項を報告しなければならない。

(1) 発見日時、場所

(2) 品名、数量

(3) 車両番号

(4) 路線及び方向

(5) 発見者の氏名

(6) 乗客の発見に係る場合(拾得者が権利を主張した場合に限る。)は住所、氏名、電話番号

(遺失物取扱上の注意)

第28条 遺失物の取扱は慎重にし、みだりに内容を調べてはならない。

2 車内で遺失物を発見した乗客がその引渡しを拒んだときは、遺失物法(平成18年法律第73号)により、当局から届ける旨を述べて引き渡しを受けなければならない。

3 事故の場合の遺失物は、本人又は家族に引渡しを必要とするので、特に慎重に取扱い、保管しなければならない。

(補則)

第29条 この規定の施行に関し必要な事項は、管理者が定める。

この規程は、公布の日から施行する。

(令和2年訓令第5号)

この訓令は、公布の日から施行する。

(令和3年訓令第10号)

この訓令は、令和3年11月1日から施行する。

(別表)(第19条関係)仕業点検基準

点検箇所

点検内容

1 ブレーキ

1 ブレーキ・ペダルの踏みしろが適当で、ブレーキの効きが十分であること。

2 ブレーキの液量が適当であること。

3 空気圧力の上がり具合が不良でないこと。

4 ブレーキ・ペダルを踏み込んで放した場合にブレーキ・バルブからの排気音が正常であること。

5 駐車ブレーキ・レバーの引きしろが適当であること。

2 タイヤ

1 タイヤの空気圧が適当であること。

2 亀裂及び損傷はないこと。

3 異常な磨耗がないこと。

4 溝の深さが十分でないこと。

5 ディスク・ホイールの取付状態が不良でないこと。

3 各種計器

1 各種計器の動作が正常であること。

4 原動機

1 冷却水の量が適当であること。

2 ファン・ベルトの張り具合が適当であり、かつファン・ベルトに損傷がないこと。

3 エンジン・オイルの量が適当であること。

4 原動機のかかり具合が不良でなく、かつ異音がないこと。

5 低速及び加速の状態が適当であること。

5 灯火装置及び方向指示器

点灯又は点滅具合が不良でなく、かつ汚れ及び損傷がないこと。

6 ウィンド・ウォッシャー及びワイパー

1 ウィンド・ウォッシャーの液量が適当であり、かつ噴射状態が不良でないこと。

2 ワイパーの払拭状態が不良でないこと。

7 エア・タンク

エア・タンクに凝水がないこと。

8 運行において異常が認められた箇所

当該箇所に異常がないこと。

9 ホィールナット

全ての車輪についてホィール・ボルトの折損やホィールナットの緩み等が無いことを点検ハンマーなどを使用して点検する。

三宅村事業用自動車乗務員服務規程

平成31年4月1日 訓令第2号

(令和3年11月1日施行)

体系情報
第11編 公営企業/第3章 旅客自動車運送事業
沿革情報
平成31年4月1日 訓令第2号
令和2年3月16日 訓令第5号
令和3年10月28日 訓令第10号