○三宅村介護サービス事業者等指導及び監査実施要綱

令和2年2月1日

訓令第1号

(趣旨)

第1条 この要綱は、介護保険法(平成9年法律第123号。以下「法」という。)に基づき、介護保険に係るサービス提供事業者及び介護保険施設等(以下「介護サービス事業者等」という。)に対して、三宅村(以下「村」という。)が行う指導及び監査について、基本的事項を定めるものとする。

(指導及び監査の目的)

第2条 指導及び監査は、介護サービス事業者等に対して行う介護給付及び予防給付(以下「介護給付等」という。)並びに第1号事業に係る居宅サービス等(以下「介護給付等対象サービス」という。)の内容、介護給付等に係る費用(以下「介護報酬」という。)及び第1号事業に係る費用(以下「第1号事業支給費」という。)の請求及び業務管理体制の整備等に関し、法令、通達及び村が別に定める指導に係る基準(以下「指導基準等」という。)に対する適合状況等について個別に明らかにし、必要な助言及び指導を行い、又は是正の措置を講ずることにより、介護給付等対象サービスの質の確保、利用者の保護、介護給付等及び第1号事業の適正化並びに業務管理体制の適正な整備等を図ることを目的とする。

(指導及び監査の対象)

第3条 指導及び監査の対象は、次に掲げる介護サービス事業者等とする。

(1) 居宅介護及び介護予防のための住宅改修を行う者等

(2) 指定居宅サービス事業者

(3) 指定地域密着型サービス事業者

(4) 指定居宅介護支援事業者

(5) 指定介護老人福祉施設、介護老人保健施設及び介護医療院

(6) 指定介護予防サービス事業者

(7) 指定地域密着型介護予防サービス事業者

(8) 指定介護予防支援事業者

(9) 法第115条の45第1項に規定する第1号事業者

(10) 前各号に掲げるもののほか、村長が指導等を必要と認める事業者等

(指導の方針)

第4条 指導は、介護給付等対象サービスの取扱い並びに介護報酬及び第1号事業支給費の請求等に関する事項について周知徹底させるとともに、指導基準等を照らし改善の必要があると認められる事項については、適切な助言及び指導を行うことを方針とする。

(指導の形態)

第5条 指導の形態は、次に掲げるとおりとする。

(1) 集団指導

指導の対象となる介護サービス事業者等を、必要な指導の内容に応じ、一定の場所に集めて講習等の方法により行う。

(2) 実地指導

指導の対象となる介護サービス事業者等の事業所において実地に行う。

 一般指導

村が単独で実地指導を行う。

 合同指導

村が厚生労働省又は都道府県と合同で実地指導を行う。

(指導の選定基準)

第6条 指導は、全ての介護サービス事業者等を対象とするが、重点的かつ効率的な指導を行う観点から、選定については次に掲げる選定基準及び村長が別に定める実施計画に基づいて実施する。

(1) 集団指導

集団指導の選定については、介護給付等対象サービスの取扱い、介護報酬及び第1号事業支給費の請求の内容、制度改正内容並びに過去の指導事例等に基づく指導内容に応じて選定する。

(2) 実地指導

 一般指導

毎年度、厚生労働省が示す指導重点事項に基づき、村が介護サービス事業者等を選定するほか、村長が一般指導を要すると認める介護サービス事業者等の中から選定する。また、業務管理体制の整備に関して必要があると認める介護サービス事業者等を対象に実施する。

 合同指導

一般指導の対象とした介護サービス事業者等(第3条第1項第9号の事業者を除く。)の中から選定する。

2 前項の規定にかかわらず、都道府県又は他の区村町村が一般指導等を行った結果、特に問題が認められなかった介護サービス事業者等については、当該年度における実地指導は省略できるものとする。

(指導の実施方針及び実施計画)

第7条 指導を効率的かつ効果的に実施するため、指導の重点事項及び目標について定めた指導実施方針(以下「実施方針」という。)を毎年度、別に定めるものとする。

2 実施方針に基づき、当該年度の実地検査の実施時期等を含む実施計画を別に定めるものとする。

(指導の実施方法)

第8条 指導の実施方法は、次に掲げるとおりとする。

(1) 集団指導

集団指導の対象となる介護サービス事業者等を決定したときは、あらかじめ集団指導の実施日時、場所、出席者、指導内容等を文書により当該介護サービス事業者等に通知する。

また、集団指導に欠席した介護サービス事業者等には、当日使用した必要書類を送付する等、必要な情報提供に努めるものとする。

(2) 実地指導

 指導通知

指導対象となる介護サービス事業者等を決定したときは、あらかじめ実地指導の実施日時、場所、指導担当者、出席者、準備すべき書類等を文書により当該介護サービス事業者等に通知する。

 指導方法

実地指導は、事業種別ごとの指導基準等に基づき、関係者から関係書類等を基に説明を求め面談方式で行う。業務管理体制の整備・運用状況の確認等にあたっては、「介護サービス事業者に係る業務管理体制の監督について」(平成21年3月30日老発第0330077号厚生労働省老健局長通知)を踏まえ実施する。なお、実施方法については、業務管理体制の整備・運用状況を適切に確認できる方法であれば、実地検査に限らず書面検査により実施することもできる。

 指導結果の通知等

実地指導の結果については、改善を要すると認められた事項並びに介護報酬及び第1号事業支給費について過誤による調整を要すると認められた事項を含め、後日文書によって通知を行う。

 改善報告書の提出

当該介護サービス事業者等に対して、文書により改善を指摘する場合は、改善期日を記載した指導結果通知書を送付し、改善報告書の提出を求めるものとする。なお、改善報告書の提出期日については、原則として、指導結果通知発送後30日以内とする。

 指導体制

実地指導は、2名以上の指導班を編成して実施する。

(監査への変更)

第9条 実地指導中に次の各号のいずれかに該当する状況を確認した場合は、実地指導を中止し、直ちに監査を行うことができるものする。

(1) 著しい運営基準違反が確認され、利用者及び入所者等の生命又は身体の安全に危害を及ぼすおそれがあると判断した場合。

(2) 介護報酬又は第1号事業支給費の請求に誤りが確認され、その内容が著しく不正な請求と認められる場合。

(監査の方針)

第10条 監査は、介護給付等対象サービスの内容及び業務管理体制の整備について、指定の取消し等の各規定に該当する内容であると認められる場合又はその疑いがあると認められる場合、又は介護報酬若しくは第1号事業支給費の請求について、不正又は著しい不当が疑われる場合等において、事実関係を的確に把握し、公正かつ適切な措置を行うことを方針とする。

(監査の選定基準)

第11条 監査は、次に掲げる情報等から指定基準違反等の確認について必要があると認める場合に行うものとする。

(1) 通報、苦情、相談等による情報

(2) 国民健康保険団体連合会(以下「連合会」という。)、地域包括支援センター等へ寄せられる情報

(3) 介護給付費適正化システムの分析から特異傾向を示す事業所の情報

(4) 実地指導において確認した指定基準違反等の情報

(5) 業務管理体制の不適正な整備・運用状況

(監査の実施方法)

第12条 監査は、指定基準違反等の確認について必要があると認めるときは、介護サービス事業者等に対し、報告若しくは提示を命じ、出頭を求め、又は関係者に対して質問し、若しくは当該介護サービス事業者等の当該指定に係る事業所に立ち入り、その設備若しくは帳簿書類その他物件の検査を行うものとする。業務管理体制の整備・運用状況の確認等にあたっては、「介護サービス事業者に係る業務管理体制の監督について」(平成21年3月30日老発第0330077号厚生労働省老健局長通知)を踏まえ実施する。

(監査の結果通知等)

第13条 監査の結果、改善の勧告に至らないと認める軽微な改善事項があった場合は、文書によりその旨を当該介護サービス事業者等に通知するものとする。

2 当該介護サービス事業者等に対して、文書で通知した事項については、その改善の状況について、文書により報告を求めるものとする。

(行政上の措置)

第14条 村長は、監査の結果、必要があると認めるときは、法第78条の9第1項、第83条の2第1項、第115条の18第1項、第115条の28第1項又は第115条の45の8第1項の規定により、当該監査を受けた介護サービス事業者等に対し、期限を定めて勧告をすることができる。

2 村長は、前項の規定による勧告に従わなかったときは、その旨を公表することができる。

3 村長は、第1項の勧告を受けた介護サービス事業者等が、正当な理由がなく当該勧告に係る措置を執らなかったときは、当該勧告に係る措置を執るべきことを命ずることができる。

4 村長は、前項に規定する命令をしたときは、法第78条の9第4項、第83条の2第4項、第115条の18第4項、第115条の28第4項又は第115条の45の8第4項の規定により、その旨を公示するものとする。

5 村長は、指定基準違反等の内容等が、法第78条の10各号、第84条第1項各号、第115条の19各号、第115条の29各号又は第115条の45の9各号の規定のいずれかに該当するときは、監査対象事業者等に係る指定の取消し、又は期間を定めてその指定の全部若しくは一部の効力の停止(以下「指定の取消し等」という。)をすることができる。

6 村長は、前項に規定する指定の取消し等の処分を行ったときは、法第78条の11、第85条、第115条の20又は第115条の30の規定により速やかにその旨を公示するものとする。

(聴聞等)

第15条 村長は、監査の結果、介護サービス事業者等が命令又は指定の取消し等の処分に該当すると認める場合は、監査の実施後、当該介護サービス事業者等に対して、行政手続法(平成5年法律第88号)第13条の規定により聴聞又は弁明の機会の付与を行わなければならない。

(経済上の措置)

第16条 村長は、監査の結果、介護給付等対象サービスの内容又は介護報酬の請求に関し、不正又は不当の事実が認められ、これに係る徴収金が生じた場合は、法第22条第3項の規定により不正利得の徴収等を行うとともに連合会に連絡し、当該介護サービス事業者等に支払うべき介護報酬からこれを控除させるよう措置するものとする。

2 村長は、第1号事業に係る勧告、命令、指定の取消等を行った場合に、第1号事業支給費の全部又は一部について、不正利得があった場合には当該指定事業者から返還を求めるものとする。

(都道府県への通知)

第17条 指導又は監査を行った結果、次の各号のいずれかに該当すると認めるときは、その旨を都道府県に通知するものとする。

(1) 法第74条第1項、第88条第1項、第97条第2項又は第111条第2項の都道府県の条例で定める基準又は従業者の員数を満たしていない場合。

(2) 法第74条第2項、第88条第2項、第97条第3項又は第111条第3項の都道府県の条例で定める基準又は従業者の員数を満たしていない場合。

(3) 法第77条第1項、第92条第1項、第104条第1項又は第114条の6第1項のいずれかに該当する場合。

(4) 法第100条第3項に該当する場合。

2 指定権限が都道府県にある介護サービス事業者(以下「都指定介護サービス事業者」という。)について、実地指導等を行うときは、事前に実施する旨の情報提供を都道府県に行うものとする。なお、都指定介護サービス事業者の介護給付等対象サービスに関して、複数の区村町村に関係がある場合には、都道府県が総合的な調整を行うものとする。

(関係機関等との連携)

第18条 指導等の効果を高めるため、都道府県及び他の区村町村並びに連合会との連携を図るものとする。

2 指導等の実施状況等については、必要に応じて厚生労働省及び都道府県に報告するものとする。

3 指導等の結果通知、勧告及び命令を行った場合は、その内容について介護サービス事業者等の事業活動区域に該当する他の区村町村への情報提供を行うとともに、利用者保護の観点から情報の開示を行うものとする。

(補則)

第19条 この要綱に定めるもののほか必要な様式その他の事項は、村長が別に定める。

この要綱は、令和2年2月1日から施行し、平成31年4月1日から適用する。

三宅村介護サービス事業者等指導及び監査実施要綱

令和2年2月1日 訓令第1号

(令和2年2月1日施行)